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■用語集レベル1(第三版※更新個所は青字
■魔女物語
 Story Of Walpurgis 。
 絶望の、その全てを叩き潰す、かの魔女達にまつわる物語。

■魔女
 魔術師の女はたくさんいるが、厳密な意味での魔女は数えるほどしかいない。
 つまり、ほうきにまたがって空を飛ぶ類の魔女である。各世代に13人しかいない。彼女たちを、ヴァルプルギスと呼ぶ。
 曰く
『常に追われ、常に終わり、人と人との間を、つぶてを投げられながら歩く者。その存在自体が絶望を招き、その存在により絶望を終焉に導く。人々の絶望を一身に背負い、消える者』

■ヴァルプルギス
 元々は疫病から人々を守る聖女の名。
 魔術師が呼ぶ場合、ヴァルプルギスの魔女、あるいはヴァルプルギスの13人とよばれる、魔女たちのこと。孤児や魔女裁判にかけられた者達を拾い、家族とする。魔女の定員は13名だが、家族はそれ以上。
 曰く、
『常に追われ、常に終わり、人と人との間を、礫{つぶて}を投げられながら歩くモノ。
 その存在自体が絶望を招き、その存在により絶望を終焉に導く。
 人々の絶望を一身に背負い、消えるモノ』
 魔術師にも教会にも忌み嫌われる。
 その長は『絶望』の魔女と呼ばれており、何千年も生きているとか。

■魔術師連合
 マジシャンズユニオン。或いは単にユニオンと呼ばれる。
 世界には魔術学院と呼ばれる組織が存在し、その連合。
 本部は大英帝国、<三重に偉大な(トリスメギストス)>ヘルメス院。
 ほか、中東の砂漠に埋もれていると言う<沈黙の塔>ザラスシュトラ院。
 ギリシャのアテネにある<神殿(ナオース)>マイア院。
 アレクサンドリアにある<本源なる>トート・ヘルメス院。
 などがある。

■ヘルメス院
 13Cに設立された、世界最大の魔術学院にして、魔術研究機関。
 『三重に偉大な(トリスメギストス)』と呼ばれるが、皮肉をこめて『盗人』と呼ばれる。
 元々ブリテンにあったドルイド学院を押しのけ、より古くからあったアレクサンドリアの院の名を奪ってその地位を得た。
 学院と研究機関が併設されており、学生は一般の大学を聴講したりする。
 しかし教授連は、外部と没交渉であり、長老ともなるとほとんど引きこもりである。
 全世界の魔術学院の頂点であり、尊敬を受ける一方、目の敵にされている。
 特にアレクサンドリアのトート院とは、色々あって仲が悪い。

■アルトス院
 設立年代不明。ヴァルプルギスの本拠地であり、かつてはドルイド院と呼ばれた。元々ブリテンにあったのだが、ヘルメス院にその基盤を奪われ、アイルランドに遷ってからは『ワルプルギス孤児院』、または『孤児院』と呼ばれる。世界各地から、身寄りの無い子ども達を集めては育てている。
 この中で魔術師(というかドルイド)になれるのは13人だけ。
 ドルイドの学院としてはほとんど風前の灯で、『絶望』『深緑』『絶叫』の三席にのみその伝統が伝わっている。
 院の名前は、『かの熊の王の帰還』を、魔女(ドルイド)たちが待っているからだとされている。定数13人なのも、ラウンドになぞらえているのだろう。
 16世紀頃の管理者は『絶望の魔女』、アナ・ヘルツシュラーク・ヴァルプルガ。不在時は代理として『諦観の魔女』が管理。18世紀に入ってからは、『絶叫の魔女』が管理。

■リアン・B・ヴァルプルガ 
Llian=B=Walpurga

「さぁ、ぶっとばすぞ?」
「泣くな泣くな泣くな! あたしの前で泣くなぁー! ええい、こう言うのは苦手だ……」
「その魂に火を入れろ。心を疾走らせろ。それでこそ、あたしが隣に立つ価値がある」


 愛称:リリィ。
 『インボルグの灼熱<リリィ・ザ・バーン>』と言う二つ名を持つ。
 ニーソックスにも見える武装、『変幻自在鞭 銀の腕<ヌアザ・エルギュラヴ>』を持つ。
 道化のような赤い服に、金の装飾を施している。
 外見は銀髪の少女で、背も低いが、魔女の中で体術最強といわれている。
 灼熱の名を後に継がず、13世紀末から現代まで生き続けている化物。
 13世紀末に起きたイングランドとウェールズの全面戦争に巻き込まれた所を、魔女に救われた。
 いつも色んな事に対して怒っている。湿っぽいのが苦手。
 「ぶっとばす」「殴り倒す」「踏み潰す」「捻じ伏せる」などの台詞を多用する。
 恋愛とか苦手だが、何故か結構モテる。

■フィオナ・クール・ヴァルプルガ Fiona=Cumhair=walpurga

「貴方は私が邪魔だと仰るんですね? ううう、そんな、ひどい……」
「ああ、なんてこと。このままでは大変な事に……そこで良い話があるのですけれど(ニヤリ)」
「来なさい。貴方が立ち向かうのは凍えるべき氷原。何もかも凍りついた、私の心の投影。
貴方に、私を溶かすだけの熱い決意があって?」


 金髪で青い目の、薄幸の少女。
 16C中ごろ、魔女狩りの槍玉に上がり、火炙りにされる所をリリィに助けられる。
 そのため、人間不信気味。隙を見せず、隙に見えるそれは罠である。
 やや腹黒。言葉攻めで人を弄り倒す事がある。
 魔眼の才能があり、視界内に収めたもの全てを凍りつかせると言う変り種の魔眼持ち。
 かつて自分の無力に嘆き、魔王に落ちた事がある。魔王の名は魔眼のバロール。
 色々艱難辛苦を味わってきたが、ヴァルプルギスの守護者達のよって、心の氷を解かされた。
 プレイヤーが最も介入するであろう、新米魔女の一人。
 彼女の物語は、これからプレイヤー達によって彩られる事になる。

■アナ・ヘルツシュラーク・ヴァルプルガ anna=
herzschlag=walpurga
 愛称:母様。
 『絶望の絶望<アナ・ザ・ディスパイア>』と言う二つ名を持つ。
 ケルト神話における最大級のアーティファクトである、二つの大釜を持つ、魔女の中の魔女。
 アイルランドの院の長老にして、全てのヴァルプルガの母。
 薄紫色の髪と瞳、紫色の服を着ている。
 外見はどの娘よりも幼く、どの娘よりも弱そうであるが、ユニオンの長老も恐れる実力を持つ。
 その実力とは裏腹に、その外見は美しく、そして慈愛に満ちている。まるで聖女のように。
 活動時期は?〜18Cまで。18Cに、教皇庁に拘束される事になる。
 彼女こそは、世界の愛。

■ラートリ・カマラ・ヴァルプルガ Ratri=Kamala=Walpurga

「ほら、暗い顔してんじゃないよ。こう言うときは笑うもんさ」
「アタシたちは持って生まれたその全て、それだけで全部まかなえるのさ。余計なものはいらないさ」
「良いかい、本当の魔法ってのは、人の心にだけ届くんだ。
届く、からこその魔法。人の心のありさまを、無理やり変えようとしてはいけないよ」
「我は雷、インドラの怒り。人の心の暗雲を突き破るは我が霹靂。
我が呼び声に答え、顕現せよ、阿修羅王!」


 霹靂の魔女。
 浅黒い肌と白い髪の、長身の女性。のんびりしている。出身はインド。
 姉御肌で、孤児院の子ども達の面倒をよく見ている。
 11C、村がイスラム王朝の略奪に遭い、家族(妹5人、と荒野を彷徨っている所をアナに拾われる。
 異界の一つ『須弥山』に住む神々(諸仏)から、人の守護のためと言う限定条件付きで大容量のマナを借り受け、創造系魔術を駆使する。攻撃に特化しすぎ。歩く大砲。フィオナが来るまではリリィと二人で行動していた。
 マナは借りているだけ、いつか返さねばならないので、いつもマナの工面に困っている。付いた二つ名が『マンダラの借金王』。

■アルティオ・シルヴィー・ヴァルプルガ artio=silvie=walpuraga

「困っている人がいて、それを助けようと思う。当然のことではありませんか」
「もっきゅもっきゅもきゅ(ごはんのおかわり5杯目)」
「(歌を歌って)全ての木々は我が友成  我が友は友の友を助けたり それは古い古い約束
誰も彼もが忘れ果て けれどけして――なくならないもの
!」

 『深緑』の魔女。シルヴィーは『森』の意。
 色物の多いヴァルプルガの中にあってかなり真っ当なドルイド。
 妹達ほど特異な能力は持たないが、森の全てが彼女の味方である。
 ある日森の中で熊の王・アルトスに出会って、熊の王に仕える。
 『あの』マーリンと顔見知りと言う恐ろしい経歴を持つ。
 5〜6世紀の生まれで、アナを除けば最古のドルイド。
 フワフワの金髪をちょっと短めに切っている、小柄で物静かな女性。困った人を見ると周りが見えなくなる。
 森の中でまったりするのが好き。珍しい花の種を手に入れては、花畑を作っている。
 小柄と言ってもアナを筆頭に、灼熱・憧憬・絶叫が更に小さいというか外見子どもだが。
 アルティオはケルト神話の熊の守り神。ローマに置いてはアルテミス、キリスト教でウルスラ、中世においては『魔女の神ロビン』の母とされる。
 16世紀において、エインリヒという青年に守られている。彼は後に「深緑の守護者」と呼ばれる事になる。

 じつはハラペコキャラ。

■コルネリア・M・ヴァルプルガ Kornelia=M=walpuraga

「どうしたんだい、こんな婆ァに何か用かい?」
「……あんた、良い子だねぇ」
「見ているさ、いつだって未来を。この老いぼれの目にもありありと映る、あの憧れの輝かしい未来を」
「……約定を結ぼう。遠く遥かな時、世界の終わりの、そのまた終わりのその時に。
再会しようじゃないか、あの未来でね」


 『憧憬の真珠<マルゴット>』の二つ名を持つ。
 愛称はネリー。
 13C、魔女狩りに遭っていたところをアナに救われる。
 以降カマラを姉として活動していた。
 異界創造の使い手であり、ヴァルプルガになる以前から妖精などとの交流があった。これが魔女狩りにあった理由なのだが、この力でよくカマラをサポートした。
 反動でエリクシルですら老化が止められず、16世紀にあの世へ旅立った。
 その際エルニカと言う青年と、約定を交わしている。

■アウローラ・ナーディア・ヴァルプルガ Aurora Nadia walpurg

「すまないが、ここがどこか教えてもらえないだろうか。迷ってしまった…」
「よし、そなたと私は今から友だ! そなたを手伝おう、いや手伝わせてくれ!」
「にゃんにゃん部隊、鶴翼の陣! 相手を包囲しろ! もふもふの力を見せてやれ!」

 愛称:原作のある人が「あうー」だと言い張っている。アウローラで良いっちゅうに。
 『ルナサーの激震』。16世紀初頭に、異界で迷子になっているところをコルネリアに拾われる。
 ボロボロの服を着た、赤い髪の少女。喋り方は妙にしっかりしているが、よく迷子になる。
 中途半端に甲冑を着ている。
 異界に迷い込んでは人間以外の友達を作りまくってくる。異界では時間の流れが違うため、実は生きているよりも肉体年齢は若い。見たまんまの年齢(十代後半くらい)だったりする。
 その笑顔は森羅万象を奮い立たせ、彼女の笑顔のために行動しないのは恥であるとまで思わせるような、史上最強のスマイルを持っている。その笑顔のために、彼女の友は、大地を激震させて馳せ参じる。
 大軍の指揮に関して天才的な働きを見せ、動物の群れを率いて怒涛の如く戦う。
 元々住んでいた村では取替えっ仔(チェンジリング)として忌み嫌われていたが、彼女は全く意に介さず、明るく楽しく暮らしており、ヴァルプルギスにしては珍しく、自分を不幸だと思ったことがただの一度もない。
 戴冠石リア・ファルという、神域のアーティファクトを持っていたが、大体トラブルの原因にしかならない。

■リア・ファル
 戴冠石。
 伝承では王となる資格を持つ者が現れると叫び声をあげる岩であるとされているが、こちらはアウローラの持っている謎の石の事。
 赤い宝石で、ペンダントになっている。王を探し求めて世界を渡り歩くと言われ、このせいでアウローラは度々異界に迷い込む。だが両親の形見だとかで、アウローラは肌身離さずこれを持っている。両親は一体何者であろうか。
 おかげでアウローラの二つ名は『迷子の希望』とあいなった。

■チャン・シェンハオ・ヴァルプルガ Chang sheng-hao walpurga

「手伝ってくれるのか、かたじけない。年を取るといかんのぅ」
「は、ハオは偉くなどない……これがいつもの仕事なのじゃ」
「嗚呼、嗚呼。嘆かわしい。ここまで来て諦めるのか。――諦めると言うのなら。諦めこそを諦めよ!」


 愛称:ハオ
 ヴァルプルギス孤児院を切り盛りするチャイナお姐さん。爺言葉。自分の事をハオと呼ぶ。
 漢字で書くと嫦昇晧。南宋の時代(13世紀)、ふらりとアイルランドに現れてアルトス院にいつき、いつの間にかヴァルプルギスの『諦観』の座についていた、謎多き人。中国の神話に、嫦娥と言う月の精がいるが、さて。
 卓越した卜占は、まるで運命が見えているような的中率を誇る。問題は、「見える」頻度がそう多くないと言う事か。明日の天気くらいなら幾らでも当てられるのだが、そう言う些事は分かってしまうとつまらんであろうとか言って教えてくれない。18世紀に『破滅の日が来る』と言う卦が出たのにも関わらず、その内容が未だに分からず苦慮している。
 その能力ゆえにデバガメ女と皆に言われているが、本人はどこ吹く風で飄々としたものである。
 また、房中術に長けているが、それについて触れられると恥ずかしがる。
 一人称がハオ。見た目に反して、意外に中身は幼い。

■ノール・ハディーヤ・ヴァルプルガ  Noor Hadiya walpurga

「すみません、負ぶっていただけますか。能力を使っている間は手足が動かないのです」
「ほう、面白い事を言います。空気を読みなさい、それが、傷付いた人間にかける言葉ですか!」
「侮るな。盲目なのは貴方達だ――見なさい、世界はこんなにも複雑で、世界はこんなにも美しい」


 愛称:ノル。
 『盲目』の魔女。名は、『光を・与える』と言う意味。テュルクの遊牧民族。
 西アジア辺境で、生まれた時から奇跡を為す聖者として崇められていた。
 11世紀に十字軍に攻められ、一人取り残されて(と言うか隠されて)いた所をシルヴィーに拾われる。
 人が足元ばかり見ている所に現れ、前を向かせる。丁寧な口調の中に、とてつもない厳格さを秘めている。他人にも厳しいが自分にも厳しい、ちょっとスパルタンな姉さん。長く付き合うと味が分かってくる。
 人に対して辛口の評価を与え、ボケに対しては手厳しいツッコミを浴びせる。
 「空気を読みなさい」が口癖。
 長い黒髪で、目は切れ長、肌はやや浅黒く、長身。左腕と両足が生まれつき欠けている。目も見えず耳も聞こえず声もない。
 が、『領域把握』という能力を持っていて、ついでにテレパシー能力も持っており、彼女にとって障害は障害ではない。 
 ただし把握する領域を広げている間、体の制御が出来ない。

■エイル・H・ヴァルプルガ Eir=Helga=Walpurga


「重傷だァ? 仕事増やすんじゃねぇ馬鹿! 死ぬ気かボケ! 一回死んで来い!」
「てめぇらクソだな。気にいらねぇ。そこどきな、あたしがてめぇらまとめて患者にしてやる……!」
「あたしはいつか死ぬ。墓標の一つになるだろう。だが、思いが受け継がれれば問題ねぇ。だろ?」


 墓標の魔女、ヘルガ。
 活動時期は16世紀。
 エイルは北欧神話の医療の神の名前だが、これはヘルガの姉(先代の『墓標』)の友人の名を取って付けられたもの。孤児だった所を、先代の『墓標』に拾われて、医療技術を叩き込まれてきた。
 数多の十字架を身につけているが、それらは全て彼女が見取ってきた人々の墓標。
 医療技術、特に外科的な治療に特化しており、何者の追随も許さぬ正確さと速さを誇る。ヴァルプルギスの中で、最も人間やってる人。
 墓標の座は入れ替わりが激しく、20〜40年のサイクルで代替わりしている。エイルの先代は、40代で感染症で亡くなっている。
 気に入らないものは患者でも殴り倒す肝っ玉姉ちゃん。言葉は乱暴だが、その乱暴さは愛に溢れている……多分。
 怪我人が彼女の前に現れると、「仕事増やすんじゃねぇ!」と怒られる。
 リリィとガチで殴り合いが出来るほど、豪胆である。
 設定的には早死にする。

■ソラ・オーヴァ・ヴァルプルガ Sora=Over=Walpurga

「何故? 何故貴方はここいにるの? ……理由もなく死地に足を踏み込むのはやめたほうがいいの」
「…………なるほど、ではそのように」
「そう、人は何も持たずに生まれてくるの。その心は虚無で、その手はガランドウなの。
……なら、何もかもこれから手に入れれば良い。私は何か間違ってる?」


 虚無の魔女。
 本名は越智上(おちがみ)そら。日本において、大場と言うどでかい商家があり、その分家筋のひとつ。
 霊媒体質の山猫回しで、無反動でその身に神々や精霊を宿す事が出来る『大器』。
 何故? どうして? が口癖で、あらゆる事を柔軟に吸収し、学習する。その心も魂も空っぽであるが、空っぽであると言うことは幾らでも何かを詰め込めると言うことでもある。
 柳行李の中に人形をいれて背負っているが、この人形もまた神を降ろすためのよりましである。この人形は16世紀後半、とある事件で失われた。
 かつてフランスのマッシフ・サントラルに埋没していた、鋼の巨人を守護していた事がある。

■領域把握
 ノールハディーヤの能力。
 これは魔術ではない生来の異能、超能力の一種で、PKに近い。 
 狭い範囲では物体の操作(普段は自分の体&義肢を動かしている)、広い範囲では周囲の知覚に用いられる。円状に広げた時に半径100メートル、幅1メートルにした場合1キロ先まで感知出来る。そのままぐるっとまわればレーダーのように周囲を把握可能。一人偵察部隊。
 遠隔視や透視ではなくて、その範囲を『さわっている』と言うのが正しい。熱も振動も感じられるので、普通に見えているより余程ものが見えている。

■いふりーたん
 イフリート・アノニマス。通称いふりーたん。
 いつ頃からか、ヘルメスに住み着いていた火の精霊。
 誰に喚起されたのか、いつ喚起されたのか、そもそも喚起されてやってきたのか自然発生した精霊なのか一切が不明という謎に包まれた、学院のマスコット。
 その外見は二頭身でぽよぽよした子供の姿をしていて、ヘルメスの女子学生に大人気である。
 どういう訳かゾーリンゲンの魔剣鍛ちとは仲が悪い。


■ターヤ・イリイチ・ヌムスカヤ
 白の匣<カッサ・ビアンカ>。
 16世紀中頃に、ドミニコ裁定修道会を束ねていた指揮官。白髪で銀色の目をした東欧系の少女。
 大聖句結界を駆使して、魔王だろうが魔女だろうが、その力を封じると言う、対『魔』の切り札。
 一人は全体のためにという行動原理がある。ただし彼女にとって、皆は一人のために動くものではなく、全体と言うのはつまり主の思し召しによる社会全体を指す。
 冷酷に見えるのはそのせいであり、本来は寂しがり屋でツンデレな女の子である。
 ヘルメス攻防戦事件の際、ヘルメス院に捕らえられている。
 何故かいふりーたんに懐かれている。


■ヘルバルト・ゾーリンゲン
 ゾーリンゲンの魔剣鍛ちと呼ばれる魔術師の一族の、始めの一人。
 ドイツはゾーリンゲンの出身。名前は『ゾーリンゲン村のヘルバルト』であり、深い意味は無い。田舎者。魔女物語において登場時期は16〜17C。
 元々悪魔を騙して魔剣の製法を奪い取ったと言うアレな家柄なのだが、彼の祖父は優れた剣工で、魔術を使わず、ただその鋭さのみで、見えぬ物すら断ち斬ると言う名剣を鍛えていた。その剣に少しでも近づこうと、『鋭利』の概念を仕込んだ魔剣を作ったところ、『お前のは餓鬼の遊びだ』と言われ、究極の剣、即ち剣と言う概念の具現を目指して、魔剣を鍛ち続ける。

■位階
 魔術師の階級には3分類11位階があり、

 第一団(予備位階)ポータルグレード
 0=0  鍵を持つもの  key
 1=9  門前に立つもの gate
 2=8  入門し足るもの disaipl
 3=7  見習うもの   novice

 第二団(内陣)インナーグレード
 4=6  実践するもの  enforce
 5=5  達人なるもの  master
 6=4  縛られぬもの  freedom
 7=3  統べるもの   sovereign

 第三団(外陣)アウターグレード
 8=2  術者      magas
 9=1  神殿の首領   magister templi
 10=0 鏡の鏡(自身を見るもの)ipssisimas

 である。ただし呼び方は国によってまちまち、これはヘルメス院の呼び方である。第二団に入ると、教授する側・つまり学生から研究者になる。彼等をアデプト(達人)と呼ぶ。第三団には、生きた人間は至れない、とされているが、数人がその栄誉を勝ち取った。現在、第三団を名乗る魔術師は、『信用できないモグリ』か、『会った瞬間に破滅を呼び込むバケモノ』と判断されるが、ほとんど前者である。
 長老格には、大抵6=4以上の魔術師が就任する。ただし金で位階を得るインチキ魔術師もいるので、自称のそれはあまりあてにならない。
 プレイヤーはゲーム開始時には、例外を除いて0=0からはじめる事になる。
 設定追加により、5=5まで位階を上げることができるが、別に特典は無い(笑)。一度も位階を上げずに根源力上限である10000に到達し、『究極のド素人』を作る事もできる(笑)。
 根源力で言うと、5=5は最低で2800が必要。ちなみに、目安としては6=4で10000相当といきなり跳ね上がる。7=3で15000相当。

■属性
 世界をある規定に従って分類したもの。魔術において人や世界は、この属性で語られる事が多い。
 原成功要素的には四大元素、地・水・火・風を採用している。
 火属性であれば火の魔術、風属性であれば風の魔術と親和性が高い。
 四大元素以外にも、東洋の八卦・五行・五輪などがある。
 ・八卦(乾坤震巽坎離艮兌=天地雷風水火山沢)
 ・五行(木火土金水)
 ・五輪(地水火風空)

■魔術
 科学とは異なる世界感覚技術。
 神秘・奇跡を人為的に起こす、あるいは起こそうとする技術体系の事。
 神秘とは人知の及ばぬ事。
 奇跡には二つの意味があり、
1:常識で考えては起こりえない、不思議な出来事・現象。
2:造物主、GODと呼ばれる者の、超自然的な働き。
 魔術が扱うのは1である。
 2は教会の人間や、天使が使う異界原理とされる。
 大別して、創造・知覚・変成・破壊・操作の五系統がある。

■創造魔術
※設定上は存在するが、プレイヤーは使えない。
 『ないものをあるようにする』魔術。
 分かりやすい所で、天使の召還、悪魔の喚起など。
 例えば幽霊に肉体を与えるとか、何もないはずの所に城を作ったりする。
 基本的に遅効性。
 その究極を『異界創造』と言い、世界を丸ごと作ってしまうという馬鹿げた魔術である。異界には異界独特の物理法則がある。

■知覚魔術
 魔眼、千里眼の類。霊感なども含まれる。人間の五感の強化版。
 基本的に即効性。
↓具体例
 ・知覚の強化
  人間が近く出来るものの幅を広げる。例:超音波が聞こえる、赤外線が見える。
  千里眼はこれ。
 ・五感の延長
  手の延長。実際に伸びるのではなくて、手がつかめる範囲が広くなる、など。
  触覚の延長は、武術家における『間合い』のようなもの。
 ・受容器の外界干渉
(プレイヤーには使用制限がある。詳しくはルールを参照)
  『見る』は受動的な行為だが、『見る』と言う言葉は自発的である。
  視線、と言うものを媒介として、相手に直接的効果を及ぼす。
  万能ではなく、ひとつの魔眼につき一つの効果。
  威圧、麻痺、魅了、催眠、石化など多様な効果がある。

■変成魔術
 AをBに変えること。あるいはAを元にしてBを作ること。
 一般的には錬金術。
 基本的に遅効性だが、機能を限定すれば即効性を持つ。
↓具体例
 ・付加
  元々存在しない性質を、物質に付け加える。
  ルーンを刻む、など。
 ・強化
  元々物質の持っている性能を強化。
 ・変化
  物質の化合などにより、元々持っている物質の性能を違うものにする。

■操作魔術
 多分、『まほう』に憧れる皆が一番使いたい魔術。
 簡単だが、物理法則にかなり縛られる。
 火を起こす、水を凍らせる、風を起こす、等。
 ただし火を起こすには燃えるものが必要。熱を起こす、は燃えるものがなくても可。
 基本的に即効性。大規模呪術は儀式と同義であるから、その場合は遅効性。
 ・移動
  モノを動かす。
  自分を移動させれば空も飛べますが、モノが大きくなるほど難くなる。
  幽体離脱もここに入る。
  極めたものが空間移動とか時間移動これはプレイヤーは使用不可。
 ・呪術
  人・世界の心を操作する。
  強力な呪術は、相手が気付いていなくても効果を発揮する。人の心ではなく、人が知覚する『世界』そのものに暗示をかけるものである。
  コミュニティの『常識』『まことしやかな噂』がそれに当たる。
  世界への暗示=そうなるように状況を仕向けること。
 →類感
  求める結果を、模倣することによって目的を達成する。藁人形は呪い殺す対象の類感。
 →感染
  その人・ものに縁のあるものに影響を与える事により、本体に影響を与える。
  藁人形に仕込む髪の毛は対象へ感染させるためのもの。

■破壊魔術
※設定上は存在するが、プレイヤーは使えない。
 壊す事。厳密には魔術ではない、とされる。
 具体的には、『AがBを壊す』、と言う因果関係をすっ飛ばして、『Bが壊れる』という結果をたたき出すもの。
 即効性。

■錬金術
 通常の金属を完全な金属に→人間の霊魂を完全な霊魂に(=神に近づく、神と合一)→世界の真理に至る、と言う類似を作る、原初魔術。
 ギリシャ・イスラムで行われた物と、中世西洋で流行った物は別物。
 アレキサンドリアの錬金術師が、イスラムに渡り、それがビザンチンの文化と一緒にヨーロッパに戻ってきた、と言うわけ。
 インド、中国でも行われていた。
 錬金術師がまず始めに目標とする事は、第一原質の固定であるが、成功した物は数えるほどもいない。

■超能力
 基本的には、単体で奇跡級の事象を起こす人間の能力を差す。
 超能力は、人間の能力の一つと言う扱いであり、これを行う物は、『見る』という行為と同じように、『透視する』などといった事を成し遂げる。
 ただし、本来人間に備わっていない器官を使用している=使っている脳の部位が違うため、生物として人間との相違が見られ、これを使用する脳の構造は一般人と違っている、と見込まれている。これを脳構造相違という。脳構造相違のため、社会的に欠陥がある場合があるが、これが逆に長所となる場合がある。神童と畸形は紙一重なのである。
 魔術と超能力の違いは、そこに象徴的な体系が存在するか否か、とされる。人間の無意識領域は、言語によって到達できないから、人は象徴的にそれを表す。
 超能力者と魔術師の違いは、意識して世界に働きかけているか否か、である。
 超能力者は、わざわざ難しい過程を経て自然現象に干渉する必要が無い。

■透視
 魔眼や超能力の一つ。合計50センチまでの厚さのものならば、透かしてみる事が出来る。女性魔術師には行使している事がバレバレなので、不埒な事に使うと恐ろしい目にあう。

■遠隔視
 千里眼とも。魔眼や超能力の一つ。おおよそ視力が常人の10倍あると考えてよい。実に100メートル先から3ミリの米粒が見えると言うアレな能力。人間サイズならば(条件がよければ)1キロ先でも見える。

■魔眼
 得意な能力を宿した目の事。特に外界に影響を与える物を指して言う。
 (外界に影響を与えないものは、超能力と区別できないため)
 魔術として習得する事が出来るが、眼球一つにつき一つの能力に限られる。つまり、人間は最大二つの魔眼しか得られない。
 生まれつき持っている魔眼は強力無比。フィオナの魔眼は生まれつきのもの。
 目を合わせなければ発動しないものから、有効視界全てに影響を与えるものまで様々。
 霊視、威圧、魅了、麻痺、催眠、重圧、幻惑、洗脳、石化、などがある(右に行くほど強力)が、大抵、後天的に習得できるのは魅了が良い所。
 似た言葉に邪眼(イヴルアイ)、妖精眼(グラムサイト)がある。邪眼は呪いの一種。妖精眼は、チェンジリングに遭った子どもが、何故か身に付けてくる場合がある。


■異能者
 魔術師・超能力者をひっくるめて言い表した言葉。

■使い魔
 1:魔術師が使役する自分の分身。Familiar、Famliar
 2:相棒。Family。
 ファミリア。ラテン語のファムルス(召使)に由来する。
 多くの場合、小動物の死骸に魔術的な処置を施し、擬似的に生き返らせたもの。この場合術者が死亡すればば使い魔も死ぬ。無生物を使う場合もある。
 死骸を使う場合、術者からマナを供給する事によって作動する、自動的な操作魔術が施されており、これによって肉体を半強制的に稼動させている。熱量が必要なため、餌は食べる。
 更にこれに、術者の思考をトレース、または術者の脳の処理を一部委譲する知覚魔術を組み込んで知能を与える。よって本来術者の知らない知識は知り得ない。知性を持たせない事も出来る。
 トート院ではゴーレムやホムンクルスを使うものもいるようだが、これらは製作に異様にコストがかかる(それ自体一つの研究になる)ので、ヘルメス院では誰もやらない。喚起した魔神を使い魔にするのも同様に、人を雇った方が安いので、創造魔術が使えたとしてもほとんど誰もやらない。

 また、ヴァルプルガの面々は使い魔を好まず(死体をいじるのが好きでない)、生きている動物と約定を交わして『手伝って貰う』事の方が多い。

■妖精
 異界の生き物の事。実体はある。
 かつて大いなる古き時、地上が精霊の異界創造によって作られていた頃、彼らの生息域は地上のあらゆる場所であった。人が都市を作って界を区切りはじめて以降、その数を減らしている。
 一部が都市と言う結界の中に適応し、人の隣人として暮らしているが、これらも人が彼らの存在を信じる事によって生じる、小さな異界無しでは生きられない。
 地方(異界)によってその生態は著しく異なり、人のよき隣人から人に仇なすものまで、兎に角数が多い。

■約定
 約束の事。ヴァルプルガにとって、決して違われる事のないもの。
 例え相手が約定を忘れたり、破ったりしたとしても、ヴァルプルガは決してこれを忘れないし、破らない。
 他人に親切にしたい時によく使う言葉。
 彼女達にとっては命よりも遥かに重要なもの。

■アセイミー・ナイフ
 魔術の各種儀式で用いる黒柄のナイフ。
 魔術的に聖別(魔術による聖別というのもおかしな話だ)されている以外は、鉄や銀、銅などで作られたごく普通のナイフ。
 柄の部分にシリアルナンバーが仕込まれており、透視すると身柄が分かる=身分証明になるようになっている。

■ヘルメスの工房
 宿舎・工房・教室などは、出資している貴族や、学院の所有する建造物を利用しており、一つ所にまとまっているわけではない。ヘルメス魔術学院とは、このような個々の秘密集会場を、地下通路で結んだネットワークのことである。

■ほうき
 空飛ぶほうき。一種のアーティファクト。スーパーはぼきではない。
 ヴァルプルギスの用いるほうきは、とある錬金術師(と言って良いものかどうか)の一族が代々これを作っており、魔術が苦手な者でも使えるように、ちょっとした工夫が成されている。
 ほうきの柄と穂の部分にそれぞれ『地』『天』を意味する魔術文字が刻まれており、ほうき全体には「ものは天から地に落ちる」と言う、複雑な概念が付与されている。単一の意味を付与するより、一文となった『法則』を付与するのは、才能と無尽蔵の努力が必要とされる。
 さて、これで魔力を通せばほうきのが指している方向に『落ちていく』と言うわけである。
 問題はブレーキが効かないので、減速と方向転換に熟練の技を必要とする所である。
 尚、シルヴィーはほうきに乗るのが下手である。

 




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